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NBN

基本情報

遺伝子名
nibrin
慣用名
AT-V1, AT-V2, ATV, NBS, NBS1, P95
遺伝子分類
がん抑制遺伝子
遺伝子ID
転写産物ID
機能分類
ゲノム安定性の維持
シグナル伝達経路
Core DNA Damage Response
染色体上の位置 (GRCh37/hg19)
8q21.3 (chr8:90947810..90996789, complement)
アミノ酸配列の長さ
754

遺伝子マップ

解説

NBN (NBS1)は相同組み換えによるDNA二本鎖切断の修復過程の初期段階に関与する。DNA切断部位では、MRN複合体 [MRE11/ RAD50/NBS1(NBN)]、BRCA1、そしてCtIPによる複合体が形成される。続いて、その形成された複合体の5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により一本鎖3’末端が作られ、そこにRPA (Replication protein A) が結合することによって安定化される。RPAとRAD51の交換反応はBRCA2により促進され、繊維状のRAD51重合体が形成される。その後、RAD51重合体が姉妹染色分体の相同配列部位に侵入し、一本鎖の交換反応を行うことでホリデイジャンクションが形成され、修復反応が完了する。NBNの生殖細胞系列変異は、小頭症、成長遅滞、免疫不全、放射線感受性、そして悪性腫瘍合併率が高いことを特徴とする常染色体劣性遺伝形式の疾患であるナイメーヘン染色体不安定症候群との関連性が報告されている。体細胞変異は、肝細胞癌、胆管癌をはじめとする様々ながん種において認められる。

シグナル伝達経路

がん種別変異頻度Tumor type

遺伝子変異

コピー数変化

遺伝子変異総量(Tumor Mutation Burden)の分布TMB

アミノ酸配列上の変異分布



  • 低悪性度
    神経膠腫
  • 多形膠芽腫
  • 髄膜腫
  • 頭頸部
    扁平上皮癌
  • 唾液腺癌
  • 食道扁平上皮癌
  • 胃腺癌
  • 小腸癌
  • 結腸腺癌
  • 直腸腺癌
  • 肝細胞癌
  • 胆管癌
  • 膵腺癌
  • 肺腺癌
  • 肺扁平上皮癌

  • 神経内分泌腫瘍
  • 胸膜中皮腫
  • 胸腺腫
  • 浸潤性乳管癌
  • 浸潤性小葉癌
  • 化生癌
  • 骨肉腫
  • 消化管間質腫瘍
  • 軟部肉腫
  • 子宮頸癌
  • 子宮類内膜腺癌
  • 上皮性卵巣癌
  • 淡明細胞型
    腎細胞癌
  • 悪性黒色腫
  • 有棘細胞癌

ドライバー変異リスト

参照配列上の
位置
(GRCh37/hg19)
参照配列の塩基 変異の塩基 変異が位置するエクソン番号 変異
(アミノ酸
変化)
変異
(CDS
変化)
COSMIC登録ID (v92) がん化との
関連度による
分類
変異が検出されたサンプル数
chr8:90996702 AGGCAGTCGCTACCGGGAAAATAGGCCCCGAGGCTTCCCTTCTGCCCTTACCTCCT A 1 / 16 p.G12fs c.33_37+50delAGGAGGTAAGGGCAGAAGGGAAGCCTCGGGGCCTATTTTCCCGGTAGCGACTGCC   Tier2 1 / 62
chr8:90967695 C A 10 / 16 p.E405* c.1213G>T   Tier2 1 / 62
chr8:90967737 G A 10 / 16 p.Q391* c.1171C>T   Tier2 1 / 62
chr8:90967761 C A 10 / 16 p.E383* c.1147G>T COSV55372888 Tier2 1 / 62
chr8:90955525 G A 14 / 16 p.R714* c.2140C>T COSV55377399 Tier2 2 / 62