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BRCA1

基本情報

遺伝子名
BRCA1 DNA repair associated
慣用名
BRCAI, BRCC1, BROVCA1, FANCS, IRIS, PNCA4, PPP1R53, PSCP, RNF53
遺伝子分類
がん抑制遺伝子
遺伝子ID
転写産物ID
機能分類
ゲノム安定性の維持
シグナル伝達経路
Core DNA Damage Response
染色体上の位置 (GRCh37/hg19)
17q21.31 (chr17:41197695..41276113, complement)
アミノ酸配列の長さ
1,863

遺伝子マップ

解説

BRCA1は相同組み換えによるDNA二本鎖切断の修復における初期段階に関与する。DNA切断部位においてBRCA1は、MRN複合体 [MRE11/ RAD50/NBS1(NBN)]および CtIPと複合体を形成し5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により一本鎖3’末端を形成する。BRCA1の欠損や機能喪失を引き起こす変異は、このタンパク間相互作用に影響を与えるため、DNA二本鎖切断の修復異常につながるものと考えられる。また女性においては、2本あるX染色体からの過剰な遺伝子の発現を避けるため片方のX染色体が不活性化されている。それに関与するのがXISTというノンコーディングRNAであり、BRCA1はこのXIST RNAと相互作用し、協調的に転写抑制に働く。BRCA1欠損細胞ではこの転写抑制機構が機能しないため、細胞増殖関連遺伝子の発現が増大し腫瘍形成につながる。BRCA1の生殖細胞系列変異は遺伝性乳癌および卵巣癌との関連が知られている。

シグナル伝達経路

がん種別変異頻度Tumor type

遺伝子変異

コピー数変化

遺伝子変異総量(Tumor Mutation Burden)の分布TMB

アミノ酸配列上の変異分布



  • 低悪性度
    神経膠腫
  • 多形膠芽腫
  • 髄膜腫
  • 頭頸部
    扁平上皮癌
  • 唾液腺癌
  • 食道扁平上皮癌
  • 胃腺癌
  • 小腸癌
  • 結腸腺癌
  • 直腸腺癌
  • 肝細胞癌
  • 胆管癌
  • 膵腺癌
  • 肺腺癌
  • 肺扁平上皮癌

  • 神経内分泌腫瘍
  • 胸膜中皮腫
  • 胸腺腫
  • 浸潤性乳管癌
  • 浸潤性小葉癌
  • 化生癌
  • 骨肉腫
  • 消化管間質腫瘍
  • 軟部肉腫
  • 子宮頸癌
  • 子宮類内膜腺癌
  • 上皮性卵巣癌
  • 淡明細胞型
    腎細胞癌
  • 悪性黒色腫
  • 有棘細胞癌

ドライバー変異リスト

参照配列上の
位置
(GRCh37/hg19)
参照配列の塩基 変異の塩基 変異が位置するエクソン番号 変異
(アミノ酸
変化)
変異
(CDS
変化)
COSMIC登録ID (v92) がん化との
関連度による
分類
変異が検出されたサンプル数
chr17:41244214 C A 10 / 23 p.E1112* c.3334G>T COSV104398344 Tier2 1 / 78
chr17:41244258 CTT C 10 / 23 p.L1098fs c.3288_3289delAA   Tier2 1 / 78
chr17:41245354 C A 10 / 23 p.E732* c.2194G>T   Tier2 1 / 78
chr17:41245390 C A 10 / 23 p.E720* c.2158G>T COSV58797263 Tier2 2 / 78
chr17:41245759 C A 10 / 23 p.E597* c.1789G>T COSV58783503 Tier2 1 / 78
chr17:41245830 G T 10 / 23 p.S573* c.1718C>A   Tier2 1 / 78
chr17:41246098 C A 10 / 23 p.G484* c.1450G>T   Tier2 1 / 78
chr17:41222950 C A 15 / 23 p.E1661* c.4981G>T   Tier2 1 / 78
chr17:41209080 G A 19 / 23 p.Q1756* c.5266C>T   Tier2 1 / 78
chr17:41197776 C T 23 / 23 p.W1837* c.5511G>A   Tier2 1 / 78