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PALB2

基本情報

遺伝子名
partner and localizer of BRCA2
慣用名
FANCN, PNCA3
遺伝子分類
がん抑制遺伝子
遺伝子ID
転写産物ID
機能分類
ゲノム安定性の維持
シグナル伝達経路
Core DNA Damage Response
染色体上の位置 (GRCh37/hg19)
16p12.2 (chr16:23614780..23652478, complement)
アミノ酸配列の長さ
1,186

遺伝子マップ

解説

PALB2はFANCNとしても知られており、相同組み換えによるDNA二本鎖切断の修復過程の初期段階に関与する。DNA切断部位では、MRN複合体 [MRE11/ RAD50/NBS1(NBN)]、BRCA1、そしてCtIPによる複合体が形成される。続いて、形成された複合体の5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により一本鎖3’末端が作られ、そこにRPA (Replication protein A) が結合することによって安定化される。PALB2はATR/Chk1によってリン酸化されることで活性化し、一本鎖3’末端領域にBRCA2を動員することで複合体を形成する。そして、その複合体はRPAとRAD51の交換反応を促進し繊維状のRAD51重合体を形成する。その後、RAD51重合体が、姉妹染色分体の相同配列部位に侵入し、一本鎖の交換反応を行うことでとホリデイジャンクションが形成され、修復反応が行われる。以上のように、PALB2はBRCA2の動員とRAD51重合体の形成という相同組み換え修復の重要な過程に関与している。生殖細胞系列変異はファンコニー貧血や家族性膵癌との関連性が報告されている。

シグナル伝達経路

がん種別変異頻度Tumor type

遺伝子変異

コピー数変化

遺伝子変異総量(Tumor Mutation Burden)の分布TMB

アミノ酸配列上の変異分布



  • 低悪性度
    神経膠腫
  • 多形膠芽腫
  • 髄膜腫
  • 頭頸部
    扁平上皮癌
  • 唾液腺癌
  • 食道扁平上皮癌
  • 胃腺癌
  • 小腸癌
  • 結腸腺癌
  • 直腸腺癌
  • 肝細胞癌
  • 胆管癌
  • 膵腺癌
  • 肺腺癌
  • 肺扁平上皮癌

  • 神経内分泌腫瘍
  • 胸膜中皮腫
  • 胸腺腫
  • 浸潤性乳管癌
  • 浸潤性小葉癌
  • 化生癌
  • 骨肉腫
  • 消化管間質腫瘍
  • 軟部肉腫
  • 子宮頸癌
  • 子宮類内膜腺癌
  • 上皮性卵巣癌
  • 淡明細胞型
    腎細胞癌
  • 悪性黒色腫
  • 有棘細胞癌

ドライバー変異リスト

参照配列上の
位置
(GRCh37/hg19)
参照配列の塩基 変異の塩基 変異が位置するエクソン番号 変異
(アミノ酸
変化)
変異
(CDS
変化)
COSMIC登録ID (v92) がん化との
関連度による
分類
変異が検出されたサンプル数
chr16:23647378 GAC G 4 / 13 p.V163fs c.487_488delGT   Tier2 1 / 67
chr16:23647491 C A 4 / 13 p.E126* c.376G>T   Tier2 1 / 67
chr16:23640993 ATG A 5 / 13 p.T827fs c.2480_2481delCA   Tier2 1 / 67
chr16:23641637 TGAAA T 5 / 13 p.F612fs c.1834_1837delTTTC   Tier2 1 / 67
chr16:23641721 TCATC T 5 / 13 p.D584fs c.1750_1753delGATG   Tier2 1 / 67
chr16:23637569 C T 7 / 13 p.W912* c.2736G>A   Tier2 1 / 67
chr16:23632761 GTCTCCTCAGGGGGCATCAAAAATTGGTTT G 10 / 13 p.E1002fs c.3006_3034delAAACCAATTTTTGATGCCCCCTGAGGAGA   Tier2 1 / 67